ごあいさつ

30年を振り返って

　会長3 いよいよ 31 期に突入します。30 年前に荒波に漕ぎだした小さな笹舟は、何度も何度も荒波に揉まれ、もうこれで一巻の終わりか！と諦めかけたことは幾度もありました。その度に何が何でも絶対諦めてはいけない！と自らを奮起させたのが、社員とその家族の事です。絶対に路頭に迷わせない！その強い思いと全社員が一丸となって難局を乗り越えてきました。

　気がつけば、これまで３０年間で売り上げた累計金額は 280 億円を超えました。1991 年 11 月に創業を開始、1 日 3 万円からスタートし、売上累計金額が 100 億に到達するまでに 14 年を要し、次の 100 億までは 7 年、そして昨年 2021 年迄の 30 年間で累計売上高は 280 億円を超えました。社員数は、派遣スタッフの人数も合計すると、400 名を超えるまでに成長しました。厳しい時代もありました。リーマンショックの時には、派遣切りや年越し派遣村、そしてネットカフェ難民が溢れ、世間からも厳しい目で見られるようになり派遣業界は冬の時代でした。その後の 2011 年 3 月には東日本大震災が発生し経済はどん底となりました。

　くしくも 2011 年は、創立 20 周年という記念すべき年を迎え、新社長に金谷浩樹が就任し、ホテルシーガル天保山に於いて、社員と取引先関係、金融機関、そして協力会社のみな様をお招きし社員総会と祈念式典を開催しました。この年初めて大学生の新卒者2名と既卒者も 2 名含めて 4 名を採用し新入社員の歓迎式も行いました。記念式典では、大変多くの方から祝電やお祝いの数々を頂戴しました。

　「～情熱と熱意をもって創ろう、高潔な企業文化を～」というスローガンのもとに、「経営理念とクレド」を作り、経営理念に則り、社員第一主義、あらゆる法や規則を遵守すること、これらの価値観と倫理観に於いて、私たちは決して妥協しない。常に公正で誠実な取引を行うとして、取引先の過度な要求やとても適性とは言い難い価格設定など、社員がへとへとなになっている現状を見るにつけ今後の適切な対応を講じていく必要が有りました。特に管理の手が届きにくい「夜間・深夜」の取引先の取引をしないと言った方針の元、取引金額が 1 億円を超える会社との取引でさえもお断りをするといった経験もありました。

　改めてここ数年を振り返ってみると、新卒採用もなく、組織は次第に高齢化・硬直化し、10 年ビジョンである 20 億円を創り出すための「組織の機能」は薄れてきており、次の世代を担う新たな社員が育っていないのが気になります。5 年先、10 年先の夢を語り、常に次の代を担う人材を育てていく事で持続可能で強靭な組織を作る必要があります。売上や利益を上げる事は重要ですが、その売り上げ・利益を生み出す為の組織をつくることがさらに重要です。

　採用と教育は未来への投資であり、根気強く人材を育てることが重要な課題です。また、変化の速い社会情勢の中で、いかにスピード感を持って変化に対応できるかが企業の生き残りの分岐点です。「人は基軸である」との原点に立ち返り「一人ひとりが成長できる～強靭な組織づくりを目指す！をスローガンに…